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セットバック

建築基準法第42条第2項により道路であるとみなされた幅が4m未満の道(2項道路)に面する土

地では、その道路の中心線から2mの範囲内には建物を建築することができないため、道路の中

心から一定距離後退させた境界線の外側に建築しなければなりません。

このことをセットバックと言います。

 

通常は2mなのですが、道路の片側が川や崖などに面している場合は崖と道路との境界線から

4m離れていなければ建築できないことになります。

これは消防車や救急車などの緊急車両が停車できるスペースの確保、またスムーズな業務がで

きるようにとの配慮のためです。

セットバックした部分は道路とみなされるため、敷地面積には含まれません。

当然建物の建築はもちろん、個人の敷地として門や塀の建築、庭や花壇目的での活用も認めら

れません。

 

そもそも現行の建築基準法では4m以上の道路に面した敷地でないと建物が建てられません。

その救済措置として前述の2項道路の規定ができました。

その規定ができる以前から建てられた建物は道路との境界線の範囲内だとしても直ちに撤

去または後退させる必要はありませんが、改築や増築をする場合には道路部分に引っかかる建

物を撤去する計画をしなければ建築許可を得ることはできません。

 

石膏ボード

石膏ボードとはプラスタボードとも言われ、石膏を練って平らにしそれをボード状にした建築材料

の事を言います。

耐火、遮音性能を持ち室内の壁や天井の仕上げ下地として良く使われています。

 

石膏には約20%の結晶水が含まれており、そういった水分は炎や熱にさらされると蒸気となり空

気中へ放出されます。

その際、周りから熱を吸収するという特性を持つため温度の上昇を抑える効果を発揮します。

また、石膏ボード自体にも熱が伝わっていくのを防止するバリアのような役割もあります。

そのため、耐火構造が必要な場所にはその耐火性から使用されています。

 

遮音性についてですが、石膏ボードには音を通しにくいという特性があるため、アパートなどの仕

切り壁、またはホテル、病院などプライバシーや静けさが必要とされる場所で使用されます。

その際は、1枚の石膏ボードを使用する場合もありますが、状況に応じて厚手の製品を使ったり、

複数枚重ねて使用したりします。

また、防音材を足すことで遮音性を高める方法もあります。

 

石膏ボードは切断や接着などの作業も容易にでき、特殊な工具を必要とする訳ではないので扱

いやすいと言えますが、原材料は紙と石膏でできているため湿気にはあまり強くありません。

そのため、常時水を使用するような場所や湿度が高くなってしまう場所には不向きとされていま

す。

その場合は防水性を高めたものなどを使用していきます。

 

整地転圧

整地転圧とは重機で土地を踏み固めることをいいます。

または、砂利などを敷き重機によって踏み固めることを指します。

 

解体作業後の土地はでこぼこしており地面がむき出しの状態のままです。

そのままの状態だと砂が表面にあるため、強い風が吹くと砂ぼこりが舞ってしまうことが考え

られます。

また、地面の上に砂利を撒くこともありますが、ただ撒いただけでは砂利と砂利との間に隙間があ

るため歩くのにも苦労するなど不具合が生じます。

 

そこで、そういった土地を平らできれいな状態にするため重機により踏み固めたり

圧力をかけていきます。

これを転圧と言います。

 

土砂などに強い力を加えることによって、中の空気や水を押し出す効果があります。

踏み固めることによって平らな土地にすることができます。

この工程が不十分だと、次にこの土地を使って作業する際に地面がでこぼこして作業しづらくな

ってしまいます。

また、特に雨の日などは人や機械が入ったときに土や砂利が沈んでしまう可能性があります。

 

土壌に水分が残っていると寒い地域などではそれが固まってしまうことも起こり得ます。

そうなると余計にでこぼこができてしまうので、しっかりと転圧することによってきれいで使い勝手

の良い土地に仕上げる必要があります。

 

そういった使い勝手の良さは、売り出したときの土地の評価にも左右されますので、整地の際は

転圧専用の重機を使い地面を平らに踏み固めていきます。

 

スレート

スレートとは屋根を葺く際や内装・外装に使用される石質の薄い板の総称のことです。

材料となるものによりその呼び名は変わり、石綿(アスベスト)を使用した石綿スレート、石綿を使用

しない無石綿スレート、セメントを主材料としたセメントスレートなどがあります。

これらは人工的に手を加えたものであるのですが、本来のスレートは粘板岩を薄く剥いだ石板状

のものであり、こちらを特に天然スレートと呼びます。

 

天然スレートは産地によって色合いや品質などが変わってきますが、自然が作り出したその見た

目の美しさは天然スレートならではの高級感を感じることができます。

その際は屋根だけでなく外壁にも同一の素材を使用することにより、色調など見た目もすっきりと

した一体感を出すことができます。

しかし、自然のもので素材の質感も上質であるため高価な商品となります。

 

それに比べ石綿やセメントなどを素材として作られた人工スレートは、一般の瓦に比べれば軽量

で耐久性もあります。

また、天然スレートと比べて安価であることが特徴です。

 

人工スレートは以前まで石綿が使われる石綿スレートが一般的だったのですが、2005年以降は

販売が禁止されたため、石綿が入っていないタイプの人工スレートが使われるようになりました。

 

砂利敷き

砂利敷きとは地面に砂地が見えないほど砂利を敷き詰めることです。

一般的には「0-40」と呼ばれるタイプの砂利を使うことが多いです。

「0-40」とは粒の小さい砂から大きさが40mmの砕石までが含まれているという意味です。

 

この砂利を地面が見えないように数cm敷きますが、そのままでは例え地面が見えなくとも雑草が

簡単に生えてしまい、石の隙間から目に見えるところまで伸びてくる危険性があります。

そのため、砂利敷きの際には防草シートを敷く方法が多いです。

 

砂利敷きの手順ですが、まず砂利を敷きたい場所の雑草などを抜きます。

その際は根まで抜かないとすぐに雑草が生えてきてしまいます。

その後に地面を平らにし、しっかりと踏み固めることが重要です。

 

この作業を怠ってしまうと、仕上がりがデコボコしたり、人などの体重で地面が沈んでしまったりす

る危険性があります。

ここまでの作業をした後、その上に防草シートを敷き、砂利を敷き詰めます。

仮に植物の種子が風などで運ばれてそこに根付いたとしても、根が地面まで届かなければ容易

に雑草を抜くことができます。

 

砂利敷きの目的はさまざまですが、見た目が良いことや前述のように雑草などの処理が比較的楽

になる点が挙げられます。

砂利を踏んだ時に音がするため防犯上の効果も期待できます。

捨て場

解体によって生じた産業廃棄物などを処理する処分場のことを「捨て場」といいます。

解体工事の排出事業者(ゴミを出した人)は、解体を発注した人ではなく、解体を請け負った解体業者となります。これは、業者が解体するまでは産業廃棄物ではなく、通常の建造物であり、解体によって産業廃棄物になった、と解釈されるためです。

解体工事においては、ミンチ解体(重機を用いて、分別せずに建築物を一気に壊してしまう解体

方法のこと)は禁止されています。

 

かつては足場を組む必要もなく工期も短くてすむことから、主流の解体方法でしたが、解体された

ことによって生じる廃棄物には、木材や金属のほか、資材となるものにくわえ、アスベストなども混

ざってしまう危険性がありました。

2003年に施行された「建築リサイクル法」によって、ミンチ解体は禁止となりました。現在では廃棄

物を種類ごとに分別しなくてはならないとされています。この解体工事で出た廃棄物のほとんど

は、適切に分別することにより、リサイクル可能となります。

 

解体工事を実施する場合は、分別とリサイクルが義務付けられています。

 

建設リサイクル法に違反した場合は、さまざまな罰則が課せられます。ミンチ解体をした場合は、

分別解体等の義務の実施命令違反となり、50万円以下の罰金が課せられます。

 

スケルトン

建物構造体のみを残して、床・壁・天井、配線・給排水管・吸排気設備などを入居時の状態に戻

すことをスケルトンといいます。
壁の中に通っている配管・配線などを傷つけてしまった場合、その補修に費用や時間がかかって

しまうため、どのような構造になっているのかを予測して、リスクを考えてながら工事を進める必要

があります。原状回復の際に撤去する必要があるものは様々ですが、床、壁、パーティション、家

具、什器、配管などをどのような状態に戻すのか、のちのちトラブルにならないよう、事前にしっか

りとオーナーと打ち合わせをすることが必要です。

 

また、店舗・オフィスなどの返却時には、内装をすべて取りはらって、コンクリート打ちっぱなしの状

態にしますが、家具や什器などはリサイクルショップなどに引き取ってもらえることもあります。

似たようなものとして、内装解体工事や原状回復工事があります。

内装解体工事は、内装部分の解体作業と撤去作業のことをいいます。物件を返却するときの原

状回復作業の一部となりますが、必ずしも内装全部を解体・撤去するわけではなく、パーティショ

ンやカウンター、厨房機器などの一部でも内装解体工事といいます。

原状回復工事は、借りた時の状態に戻すことです。使用しているうちに出来た破損などの修繕

(壁紙の張り替えなど)も含みます。

 

スクラップ

解体工事では多くの鉄・銅・アルミ・ステンレスなどの金属製品の廃棄物が排出されますが、

これらをスクラップと呼びます。

また、工場などで金属製品を作る過程で出る廃金属のこともスクラップといいます。

解体工事で出たスクラップは専門の業者が買取をするのが通例で、素材ごとに相場の価格は大

きく変動します。

 

スクラップは業者によって集められたのちに、プレス(薄い、空間の多い金属を圧縮する)・シャー

リング(厚みがあり、長い金属を切断する)・破砕(自動車や家電製品などの金属以外と合体したも

のを粉砕したのちに金属と非金属に分別する)・ガス切断加工(大きさや厚みのために機械で手

作業で加工ができない場合、アセチレンガスのバーナーで溶断する)など、様々な工程を経て精

錬されて、リサイクルとして製品化されることになります。

 

鉄のスクラップの場合は、工場の生産段階で発生する「加工スクラップ」と、鋼構造物が老朽化し

て発生する「老廃スクラップ」の2種類がありますが、工場の生産段階で出る「加工スクラップ」は、

加工されずに製鋼メーカーに納入されます。一方、老朽化した「老廃スクラップ」は、加工されて

「ヘビースクラップ」として流通しています。

 

人力解体

重機を使って解体できない時に人力で解体していくことを、人力解体といいます。

 

重機を使えない主な理由は、現場までの道幅が狭くて重機が入れない、住宅地で騒音の被害に

配慮したい、敷地が狭い、高低差がある、などです。

 

人力解体の作業は、解体バールなどを使い、作った時の逆の順番で壊していきます。

壁を人力解体する場合は、ロープやワイヤーを結びつけて、引き倒してから、壁を一辺ずつ解体

して行く工法をとります。床の上での作業の方が安全で効率が良いからです。

 

また、基礎部分のコンクリートは、スコップで基礎の下を掘り下げ、ハンマーや電動ピックなどで人

力で持ち上げられるようにしてから小割りにします。基礎に補強のための鉄筋が入っている場合

は、溶かして切断する作業も必要となってきます。

 

このような人力解体では、重機での解体に比べ、騒音や振動などがかなり抑えられるというメリット

があります。

また、部分的な解体をする場合には、人力での解体の方が損傷は少なくてすみます。

さらには、「建設リサイクル法」による分別解体もほぼ完璧に実行する事が出来るというメリットもあ

ります。
しかし重機での解体に比べ、工期が長く、費用が割高になる傾向があります。多くの解体は、重

機と人力を併用して行われています。

浄化槽

公共下水道が整備されていない地域で設置されているもので、生活排水・汚水などを浄化処理し

て放流するための設備のことをいいます。浄化槽を解体する場合には、一般廃棄物処理業による

汚泥等の清掃が必要です。

(内部に残存していた汚泥等を地中に浸透させる行為は不法投棄として処罰の対象になります。)

 

また、浄化槽の清掃は解体業者ではなく、施主が委託することになっているので、注意が必要です。

下水道の整備にされた後に、使用されなくなった浄化槽が地中に埋まっているのが発見されるこ

とがありますが、解体工事を始めてから地中に浄化槽が発見された場合には、撤去費用として追

加料金が必要になることもあります。

 

地中に浄化槽などが埋没したまま、新たに建物を建てると、地盤が弱くなって沈下する危険性が

あります。埋没したまま売却してしまうと、買主から損害賠償を請求される可能性があるので、建て

替え・売却、いずれの場合も、地中に埋められた物がないか、十分注意が必要です。

浄化槽の処分方法として、砂埋めという方法がありますが、廃棄物処理法違反として、不法投棄

に該当する可能性が非常に高くなります。自分の敷地であっても、産業廃棄物を放置することは

認められていません。