カテゴリー別アーカイブ: 解体用語集

マニフェスト

政治の世界などでもマニフェストという言葉を目にすることもありますが、建築関係でマニフェストと

言えば産業廃棄物管理票のことを指します。

 

建物の解体などの際に出てきた産業廃棄物を適正な方法で処理できているのかを確認できる管

理票となります。

 

排出事業者が産業廃棄物の処理を委託するときには、マニフェストに産業廃棄物の種類や数

量、運搬業者名や処分業者名などを記入します。

それによってその処分に関わる処理作業をする業者も、処理の流れを確認できます。

最終的な目標は産業廃棄物の不適正な処理や不法投棄などを未然に防ぐことにあります。

 

そのため、これを怠ってしまうと懲役刑や罰金に処される可能性もあるため、知らなかっただけで

は済まされない事態へと発展しかねません。

 

一般的にマニフェストは7枚つづり(A、B1、B2、C1、C2、D、E票)となっており、廃棄物処理作業

に携わる業者間で、産業廃棄物とともにマニフェストを受け渡し最終処理までの流れを確認して

いくことになります。

排出事業者の手元にはA、B2、D、E票が、収集運搬業者はB1、C2票、処分業者はC1票が残るこ

ととなります。

 

排出事業者はそれらで最終的な処理が完了したことを確認するという流れになります。

また、これらの保管義務は5年間とされています。

 

手壊し

一般的な解体作業は重機などを使い行われるものですが、それとは逆に手作業のみで建物を解

体していく方法を手壊しと呼びます。

 

重機などの機械作業はどうしても騒音や振動が発生してしまい隣家とのトラブルに発展してしまう

ことも考えられます。

そういったトラブルを抑える効果や解体後の廃材の分別が容易にできやすいというメリットがありま

す。

 

また、解体作業時は必ずしも重機の入るスペースや十分に作業できるスペースが確保できるとい

う訳ではありません。

隣家との関係や特に地面の高低差があるような場所では重機が入っていくことすら難しいという場

面は出てきます。

そういったときには重機ではなく人力に頼ることとなるのですが、どうしても機械作業より工期がか

かってしまったり、工事費も高めになってしまったりすることが考えられます。

そのため、重機と人力を組み合わせた重機併用手壊し工法という方式も採用されます。

始めは重機の入るスペースがなかったような場所でも、手壊しすることにより重機による十分な作

業スペースが確保できることもあります。

人力でしか解体作業できないところは手壊しで、それ以外のところは重機を使うことによって手壊

しのみで作業することに比べ工事期間を短縮させたり、費用を抑えたりすることができます。

 

2×4工法(ツーバイフォー工法)

木造住宅の建築方式の一種でツーバイフォーと読みます。

別名を木造枠組み壁工法とも言い、2インチ×4インチの大きさの材料を基準に枠組みを作る工法

のことです。

 

2インチ×4インチ、2インチ×8インチのように規格を合わせた材料を使うことによって施工を比較的

楽に行うことができるというメリットがあります。

 

日本においては明治の頃から伝わり始めたとされ、作業者の力量にあまり左右されないという手

軽さから広く普及することとなりました。

また、2×4工法は耐震性に優れているとも言われています。

家の重みを柱によって支えるという考え方もありますが、2×4工法では壁全体で家を支えています

ので木造住宅とはいえ比較的揺れにくいとされています。

 

作業の際は釘の大きさや間隔なども決められているため腕の良し悪しが出にくいとされている2×4

工法ですが、全体の枠組みを作るにあたって時間がかかってしまうというデメリットもあります。

組み立て期間が長いほど雨の心配も出てきてしまい、もし木や釘が濡れてしまった場合は乾くま

でに余計な時間を要してしまうことも考えられます。

 

その頑丈さから取り壊すために苦労したり、廃材が多くなったりし解体費用が在来工法に比

べ割高になることもあります。

 

地中内障害物、地中埋蔵物

更地にする場合、地表上に障害物が見えていればそういったものは撤去もしやすいのでしょう

が、意図的ではないにせよ地中に障害物が埋まっている場合も考えられます。

例を挙げますと、旧建物のコンクリートガラや基礎部分、陶器の破片、配水管、浄化槽、ビニール

塵など様々なものがあります。

このように地中に埋没しているもの全般を地中内障害物、地中埋蔵物と呼びます。

 

地中内障害物を撤去する場合は当然ながら費用やそれ相応の作業が必要となるのですが、その

ための金額は土地を売った側、購入した側のどちらが払うかについてはしばしばトラブルが起こっ

てしまうことが多いようです。

 

一般的に解体作業の見積額に地中内障害物に関する費用は含まれていませんので、解体作業

中に地中内障害物が見つかった場合、作業発注者に別途費用がかかってしまいます。

ただし土地の売買の際、取引通念上求められる水準に満たないと判断された場合、売り主に対し

て除去費用等の請求が認められることもあります。

 

具体的な裁判例としては、通常の土地取引の対象とすることが困難と認められたり、地中内障害

物によって建築工事の支障または工事計画の変更が必要と認められたり、といった場合などがあ

ります。

 

建物滅失登記

建物を取り壊した際、解体後1カ月以内に法務局に対して建物がなくなったとする旨を伝えなけれ

ばなりません。

このような手続きを建物滅失登記と呼びます。

この手続きを怠ってしまうと10万円以下の過料に処されてしまうことがあります。

また、建物が存在しないのに固定資産税がかかってしまうことも考えられますので、忘れてはいけ

ない手続きとなります。

 

国(法務局)に対して不動産や建物の所有者を明確に知らせることによって、法務局が不動産や

建物について管理をし、それらが誰のものであるかを国が証明してくれます。

名簿のようなもので所有者などが管理されているのですが、例え建物を取り壊し何もない状態だと

しても、そのまま名簿上に情報が残ったままだと国はそこに建物があると判断されてしまいます。

 

建物滅失登記のやり方は、個人で行う方法と専門家である土地家屋調査士にお願いする方法と

があります。

必要書類をそろえて個人で行うこともできますが、専門的な知識も必要でしょうし間違いがあ

ってはいけませんのでその場合は専門家へお願いすることになります。

 

書類提出後は法務局が提出された資料の確認や現場調査などを行い、全ての手続きが完了す

るまでにおおよそ1週間から2週間かかります。

 

セットバック

建築基準法第42条第2項により道路であるとみなされた幅が4m未満の道(2項道路)に面する土

地では、その道路の中心線から2mの範囲内には建物を建築することができないため、道路の中

心から一定距離後退させた境界線の外側に建築しなければなりません。

このことをセットバックと言います。

 

通常は2mなのですが、道路の片側が川や崖などに面している場合は崖と道路との境界線から

4m離れていなければ建築できないことになります。

これは消防車や救急車などの緊急車両が停車できるスペースの確保、またスムーズな業務がで

きるようにとの配慮のためです。

セットバックした部分は道路とみなされるため、敷地面積には含まれません。

当然建物の建築はもちろん、個人の敷地として門や塀の建築、庭や花壇目的での活用も認めら

れません。

 

そもそも現行の建築基準法では4m以上の道路に面した敷地でないと建物が建てられません。

その救済措置として前述の2項道路の規定ができました。

その規定ができる以前から建てられた建物は道路との境界線の範囲内だとしても直ちに撤

去または後退させる必要はありませんが、改築や増築をする場合には道路部分に引っかかる建

物を撤去する計画をしなければ建築許可を得ることはできません。

 

罹災証明(りさいしょうめい)

罹災証明とは、火災に遭ったということを証明する書類で、消防署で発行してもらえます。

火災の時に消化してもらった消防署には罹災台帳に消化活動を行った建物の記録が記されてい

るので、その消防署で申請を行えば申し込みをした日か翌日くらいには罹災証明を発行してもら

えます。

 

罹災証明申請の際には申請書への記入と認め印が必要になります。

罹災証明は火災保険の申請の際に必要となる他、固定資産税を減免してもらう際にも必要となり

ますし、火災によるゴミを処理する時の費用を補助してもらう際にも必要となるので、発行してもら

う時に何枚か発行してもらうのが一般的です。

 

火災によって補修が不可能となった場合、解体することになりますが、解体は罹災証明の取得や

保険会社への連絡、立ち会いなどを終えてからになります。

 

火災による建物の解体となると、廃棄物の分別の作業に非常に手間がかかりますし、罹災証明に

よって減免されるとはいえ燃え殻の処分費用も発生するため一般の建物の解体よりも費用が高く

なるケースがほとんどです。

また、火災による解体となると燃えカスなどが周囲に飛散する可能性があるので、養生や散水など

通常の工事以上に周囲に気を配る必要があります。

 

滅失登記(めっしつとうき)

滅失登記とは建物を解体した後に、解体して建物が無くなったということを法務局に申請して登記

簿にその建物がなくなったという記録をすることです。

滅失登記は建物を解体してから1ヶ月以内に行わなければならないと不動産登記法という法律で

定められていて、期限内に申請を行わないと10万円以下の罰金に処される可能性もあります。

 

実際は期限内に申請を行わなかったからといって罰金を支払うことになるケースは少ないようです

が、建物を解体したのに滅失登記を行わないままにしておくと後からいろいろと不都合なことが起

きるので注意が必要です。

解体して更地にした土地を売ろうとするときや、貸地にしたり、駐車場などにして賃料をとろうとす

る場合には滅失登記を行なっておく必要があります。

また、新しく建物を建てようとする場合も滅失登記を行っていないと建てることができません。

 

滅失登記の手続き自体はそれほど難しいものではないため、初めて手続きを行うという人であっ

ても自力で手続きを行うことは可能です。

しかし、土地家屋調査士という専門家に手続きを依頼するという方法もあります。

 

土地家屋調査士に手続きの依頼をした場合4万円くらいの費用が発生するので、自分で手続きを

行った方が費用はかからずにすみます。

 

石膏ボード

石膏ボードとはプラスタボードとも言われ、石膏を練って平らにしそれをボード状にした建築材料

の事を言います。

耐火、遮音性能を持ち室内の壁や天井の仕上げ下地として良く使われています。

 

石膏には約20%の結晶水が含まれており、そういった水分は炎や熱にさらされると蒸気となり空

気中へ放出されます。

その際、周りから熱を吸収するという特性を持つため温度の上昇を抑える効果を発揮します。

また、石膏ボード自体にも熱が伝わっていくのを防止するバリアのような役割もあります。

そのため、耐火構造が必要な場所にはその耐火性から使用されています。

 

遮音性についてですが、石膏ボードには音を通しにくいという特性があるため、アパートなどの仕

切り壁、またはホテル、病院などプライバシーや静けさが必要とされる場所で使用されます。

その際は、1枚の石膏ボードを使用する場合もありますが、状況に応じて厚手の製品を使ったり、

複数枚重ねて使用したりします。

また、防音材を足すことで遮音性を高める方法もあります。

 

石膏ボードは切断や接着などの作業も容易にでき、特殊な工具を必要とする訳ではないので扱

いやすいと言えますが、原材料は紙と石膏でできているため湿気にはあまり強くありません。

そのため、常時水を使用するような場所や湿度が高くなってしまう場所には不向きとされていま

す。

その場合は防水性を高めたものなどを使用していきます。

 

整地転圧

整地転圧とは重機で土地を踏み固めることをいいます。

または、砂利などを敷き重機によって踏み固めることを指します。

 

解体作業後の土地はでこぼこしており地面がむき出しの状態のままです。

そのままの状態だと砂が表面にあるため、強い風が吹くと砂ぼこりが舞ってしまうことが考え

られます。

また、地面の上に砂利を撒くこともありますが、ただ撒いただけでは砂利と砂利との間に隙間があ

るため歩くのにも苦労するなど不具合が生じます。

 

そこで、そういった土地を平らできれいな状態にするため重機により踏み固めたり

圧力をかけていきます。

これを転圧と言います。

 

土砂などに強い力を加えることによって、中の空気や水を押し出す効果があります。

踏み固めることによって平らな土地にすることができます。

この工程が不十分だと、次にこの土地を使って作業する際に地面がでこぼこして作業しづらくな

ってしまいます。

また、特に雨の日などは人や機械が入ったときに土や砂利が沈んでしまう可能性があります。

 

土壌に水分が残っていると寒い地域などではそれが固まってしまうことも起こり得ます。

そうなると余計にでこぼこができてしまうので、しっかりと転圧することによってきれいで使い勝手

の良い土地に仕上げる必要があります。

 

そういった使い勝手の良さは、売り出したときの土地の評価にも左右されますので、整地の際は

転圧専用の重機を使い地面を平らに踏み固めていきます。